時計の投稿写真


[No.1150] 緩急針の無いムーブについて 投稿者:鈴木  投稿日:2008/03/15(Sat) 20:21  

始めまして。
老眼で文字盤が見えにくくなったので、あれこれ考えずに見やすい時計を入手しました。後で調べてみると、この時計には緩急針が無いようなのです。
じゃあ、最近流行のテンプの慣性を変えて歩度を調整するのかな?と思ったら、なんとスムーステンプ。
それでも精度は安定していて、日差+5〜6秒・・・どうやって歩度合わせをしてるのかな??
テンプやら、ヒゲゼンマイやら、メッチャ慎重に調整しているとは思うんですが、どうしてこんなに手間がかかるムーブを作ったんだろ?
みなさんは、どう思われますか?
取り留めの無い質問ですみません・・・


[No.1153] Re: 緩急針の無いムーブについて 投稿者:   投稿日:2008/03/16(Sun) 22:23   URL
Re: 緩急針の無いムーブについて 画像サイズ: 150×133 (17kB)

こんにちは。

スムーステンプであれば、緩急針がないと調整しようがないのではないかと思います。

レバーがテンプ受けにないだけで、ヒゲ持ちの隣に緩急針がヒゲゼンマイと接触しているのではないでしょうか。


[No.1155] Re: 緩急針の無いムーブについて 投稿者:鈴木  投稿日:2008/03/17(Mon) 11:17  

管理人さん、ご返事ありがとうございます。

> スムーステンプであれば、緩急針がないと調整しようがないのではないかと思います。

僕も、そう思います。

> レバーがテンプ受けにないだけで、ヒゲ持ちの先に緩急針がヒゲゼンマイと接触しているのではないでしょうか。

初心者なので裏蓋を開けるということは来ませんが、サイトにあったムーブの写真を付けます。
これを見る限り、緩急針のようなものは無いように思えます。
それとも、管理人さんの言われるように、どこかに隠れているのでしょうか・・・?


[No.1156] Re: 緩急針の無いムーブについて 投稿者:鈴木  投稿日:2008/03/17(Mon) 11:19  
Re: 緩急針の無いムーブについて 画像サイズ: 222×170 (22kB)

すみません。画像を付け忘れました(汗)


[No.1157] Re: 緩急針の無いムーブについて 投稿者:doc  投稿日:2008/03/17(Mon) 22:36  
Re: 緩急針の無いムーブについて 画像サイズ: 222×170 (14kB)

やはり 緩急針とひげ持ちレバーはついていますよ(笑)
ひげ持ちレバーで片振り(ビートエラー)を調整します。
その後、緩急針で歩度を調整します。


[No.1158] なるほど、緩急針ありますね。 投稿者:   投稿日:2008/03/17(Mon) 22:44   URL

キレイなムーブメントですね。

見たところ、ヒゲ持ちの左に緩急針がありますね。
エタクロンではなくてIWC等に見られるトリオビス緩急針でしょうか。


[No.1159] やはり(^^;) 投稿者:鈴木  投稿日:2008/03/18(Tue) 14:43  
やはり(^^;) 画像サイズ: 98×97 (6kB)

docさん、管理人さん、ご返事ありがとうございます。
緩急針、やはりあったんですね。写真はジャガールクルトのcal.918です。
この時計を手に入れてから、がらにもなく機械式時計に興味が出て、サイトで調べてみました。
その中で

1) ヒゲ棒は2本あるらしい。(もしくはヒゲ受け(これが何だかよく分からない)とヒゲ棒1本)

2)ヒゲ棒の役割から考えて、ヒゲ棒は天真を中心としてヒゲ持ちを通る円周近傍にある。

なんて想像していたものですから、分かりませんでした。
今度の写真は、918の前身の914です。この調速機は、918と殆んど同じだと思います。
1)、2)の条件とは、違っていますね。一見、外側だけの片当りになってるように見えます。
これを見て、「なんじゃ、こりゃ!」と思い、意見を聞いてみたくなりました。ありがとうございました。


[No.1161] Re: やはり(^^;) 投稿者:doc  投稿日:2008/03/18(Tue) 17:24  
Re: やはり(^^;) 画像サイズ: 800×600 (43kB)

> 1) 緩急針は2本あるらしい。(もしくはヒゲ受け(これが何だかよく分からない)と緩急針1本)
一つは緩急針、もう一つはひげ持ちと呼ばれています。
ひげ持ちレバーは、テンプの回転運動の中心に振り石を持ってくる為ののもです。
たとえばテンプが300度の範囲で往復運動するとしますと、
停止位置から150度の位置に振り石が来るように、
このひげ持ちレバーで調整します。
この石から見て前半の半往復(チック→タック)と
後半の半往復(タック→チック)の時間の差を
ビートエラー(片振り)と呼び 0.1msec(ミリセコンド)単位
又は角度で表現します。

> 2)緩急針の役割から考えて、緩急針は天真を中心としてヒゲ持ちを通る円周近傍にある。
緩急針はあくまで、振り子でいうところの振り子の長さを調整するものです。
機械によって仕組みは若干違いますが、ヒゲぜんまいを挟んでヒゲの長さを変え、
テンプの往復運動の時間を短くしたり、長くしたりするものです。

> 1)、2)の条件とは、違っていますね。一見、外側だけの片当りになってるように見えます。
他のムーブメントですが、判り易い写真を添付します。
緩急針はヒゲぜんまいを挟み込んでいます。(ただの棒ではありません)


[No.1162] 緩急針はヒゲ棒2本です。 投稿者:   投稿日:2008/03/18(Tue) 20:56   URL

やや面倒な話しですが、1) と2) は正しいはずです。

緩急針はヒゲ棒2本(外側がヒゲ受け)で良いのです。
この2本の僅かなすき間をヒゲゼンマイが通っています。
基本的には、この緩急針の位置をヒゲ持ちの場所から遠ざけたり近づけたりすれば、進み遅れを調整できます。
docさん提供の写真の通りですよね。

更に、この2本のすき間=アオリを調整することで、動力ゼンマイが解けてきた時の進みを調整することが可能です。
ヒゲゼンマイが元気に振れている時は、内、外に伸縮する度にこの内側と外側の棒に接触して、ヒゲゼンマイの長さが規制されます。つまり進み気味になります。
動力ゼンマイが解けてきて、ヒゲゼンマイの振れが少なくなってくると、ヒゲ棒に接触しなくなります。するとヒゲゼンマイの長さは緩急針(ヒゲ棒2本)の規制を受けなくなります。つまり遅れ気味にすることができるのです。
何故こんなことをするかというと、理論的にはヒゲゼンマイは等時性がありますが、実際は振れが少なくなってくると、揺れる距離や回転幅が短くなることもあり、進み気味になるからです。


[No.1163] ありがとうございます。 投稿者:鈴木  投稿日:2008/03/18(Tue) 23:13  

docさん、管理人さん、たびたびの親切なご返事をいただき、感謝しております。
機械式時計に興味を持ってから、サイトで機械式時計について色々調べてきました。
単振子に等時性が無く、サイクロイド振子が等時性を持つということ。ゼンマイはS字をしていること。輪列のこと。アンクル、ガンギ車の働き。テンプとヒゲゼンマイのこと。特に、テンプの方重りによる、垂直回転角と等時性の乱れ、そこから話しが進んでトゥールビヨンの仕組みと効果等々・・・面白い話がいっぱいありました。
そうしているうちに、時計士をめざす学生さんのサイトの中で、ヒゲゼンマイの周期はテンプの振り角に対してへの字型になる事。それを解消するために、ヒゲ棒の間(アオリ)を開けて補正している事を知りました。
この話しを読んだとき、これはかなり微妙で、計算等で導けない職人の領域だなと感じました。
それ以来、調速機に引かれ自分の時計も調べてみました。スピマスプロ、セイコー4S76は自分のイメージ通りで分かりやすかったですが、JLCの918は分かりにくかったです。でも、やはり普通の構造をしているようですね。
僕は頭から入るタイプで、実践が伴わないのが欠点ですね。これから少しずつ、内部を覗いていこうかなとも思っています。そのときは、またみなさんのご意見を聞く事があるかと思いますが、よろしくお願いします。
時計の話が出来て、本当に楽しかったです。ありがとうございました。






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