クロノグラフとは | 作動の図解 | メカニズム分類 | ムーブメント写真 | 歴史 | オールドムーブ仕様 | 最新ムーブ仕様
歴代の機械式クロノグラフの傑作を実際に観察してみましょう。
現行モデル |
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ゼニス エル・プリメロ ZENITH CAL.410 |
エタ(バルジュー) 7750 ETA(Valjoux) |
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オールド・ムーブメント |
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バルジュー社 | バルジュー 22 Valjoux |
バルジュー 23/72 Valjoux |
バルジュー 69 Valjoux |
バルジュー 92 Valjoux |
レマニア社 | レマニア 13CH Lemania |
オメガ 321( 27CHRO C12) OMEGA321(Lemania) |
レマニア 1873 Lemania |
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希少キャリバー | アンジェラス 215 Angelus |
アンジェラス251 Angelus |
エクセルシオパーク 40 Excelsiopark |
ユニバーサル 283 Universal Geneve |
モバード 95M Movado 95M |
ピアース 130 Pierce 130 |
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ドイツ系 | ドイツ時計産業公社 64 GUB (VEB Glasshutter Uhrenbetrieb) |
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ビーナス社 | ビーナス 178 ブライトリング Venus(Breitling Navitimer) |
ビーナス 150 Venus |
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国産 | セイコー 6139 SEIKO 6139B |
セイコー 5719 SEIKO 5719 |
黄:ドライビングホイール(秒針) |
毎秒10振動を誇り唯一0.1秒を計測できる機械式クロノグラフ。1969年に発表されてから以来、最高峰のクロノグラフ。
制御方式にピラー・ホイール、伝達方式にキャリング・アームを採用。
【仕様】 Cal.410/自動巻/直径30.0mm(13.25lines)/厚さ6.5mm/31石/3万6000振動/50時間駆動
黄:ドライビングホイール(秒針) |
現在、ほとんどのクロノグラフに採用されている大ベストセラー。拡張性、耐久性、保守性に非常に優れています。
大きめの作動カムが特徴です。スイング・ピニオンは自動巻き機構を乗せるブリッジに隠れてほとんど見えません。(分解・組立)
バリエーションとして、トリプルカレンダーの7751、分積算計を3時位置に移動した横目Cal.7753、スプリットセコンドのCal.7770、手巻き式のCal.7760など。
【仕様】 Cal.7750/自動巻/直径30.0mm(13.25lines)/厚さ7.9mm/25石/2万8800振動/42時間駆動
黄:ドライビングホイール(秒針) |
バルジュー22は、以降開発される23、72、69等の傑作クロノグラフの前身。
大きめのテンプとゼンマイが機能的。クラッチがドライビングホイールとクロノグラフランナーの間を通っている設計が美しいと思います。
【仕様】 Cal.22/手巻/直径32.6mm(14.0lines)/厚さ6.4mm/17石/1万8000振動
2レジスター Valjoux 23 |
黄:ドライビングホイール(秒針) |
3レジスター Valjoux 72 |
2 レジスター Valjoux 23 |
バルジュー23は22系を小型化したもの。バリエーションが最も豊富なムーブメントで、12時間積算計付きの72、カレンダー付きの72C、88等。ロレックスのデイトナの初期モデルのエボーシュ。信頼性が高く、最も長く製造され続けた機種。
ムーブメントの分解、組み立てもご覧ください。
【仕様】 Cal.23/18,000振動/17石/手巻/直径29.5mm(13.0lines)/厚さ5.85mm
同じValjouxの23(左)と69(右)の比較 |
世界最小の機械式クロノグラフ、通称「ベビークロノ」。
バルジュー23/72と同じ機構を直径23.35mmに収めた技術は素晴らしい。
【仕様】 Cal.69/18,000振動/17石/手巻/直径23.35mm(10.5lines)/厚さ5.65mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
バルジュー22/71/23/72が第一世代とすると、この92は第二世代。スイング・ピニオンを使い構造を簡略化、コストダウンが図られました。各所に廉価な板バネを使っています。
【仕様】 Cal.92/18,000振動/17石/手巻/直径29.5mm(13.0lines)/厚さ6.0mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
ナビタイマーに搭載されたビーナス社のキャリバー178。さすがにブライトリングの仕上げなので美しいです。
バルジュー22と同様のピラー・ホイール、キャリング・アームを採用する。
ムーブメントの分解ページもご覧ください。
【仕様】 Cal.178/18,000振動/17石/手巻/直径31.0mm(14.0lines)/厚さ6.0mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
ビーナス社のキャリバー175/178系の設計はそのままに小型化されたムーブメント。
【仕様】 Cal.150/18,000振動/17石/手巻/直径29.0mm(13.0lines)/厚さ5.7mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
アンジェラス(Angelus)社の希少な名機、キャリバー215。クロノグラフ機構のためのプレートがないため、下の角穴車、丸穴車が覗いている。
バルジュー22と同様のピラー・ホイール、キャリング・アームを採用する。トランスミッション・ホイール(中間車)が小さめ。
【仕様】 Cal.215/18,000振動/17石/手巻/直径33.3mm(14.0lines)/厚さ6.55mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
アンジェラス(Angelus)社の希少な小型ムーブメント、キャリバー251。
【仕様】 Cal.251/18,000振動/17石/手巻/直径26.6mm(12.0lines)/厚さ5.7mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
品質の高いクロノグラフ・メーカーで有名なエクセルシオパーク社(Exelsiorpark)のキャリバー40。ドライビング・ホイールにブリッジを持つ特徴は、オールド・クロノグラフの最高峰のロンジン社のキャリバーでしか見れない希少な設計。
【仕様】 Cal.40/18,000振動/17石/手巻/直径31.6mm(14.0lines)
黄:ドライビングホイール(秒針) |
高級クロノグラフ・メーカー、レマニア(Lemania)のムーブメント。エクセルシオパークのムーブとほぼ同様の設計。この後に発表される27CH(Cal.321/Cal.2310)はバルジュー系と同様の設計となる。
【仕様】 Cal.13CH/18,000振動/17石/手巻/直径28.9mm(13.0lines)
黄:ドライビングホイール(秒針) |
1942年にレマニア社の天才技術者アルバート・ピゲが開発した当時世界最小ムーブメント。NASAの月面着陸プロジェクトに採用されたオメガのスピードマスターに搭載されていたことはあまりにも有名。
今でも、キャリバー2310/2320としてパテック・フィリップやブレゲなどの超高級ブランドに採用される傑作クロノグラフ。
ムーブメントの分解、組み立てもご覧ください。
【仕様】 Cal.27CHRO C12(OMEGA Cal.321)/18,000振動/17石/手巻/直径27.3mm(12.0lines)/厚さ5.57mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
量産化、高精度化をめざし、キャリバー27CHを大幅に改良した872系。写真は12時間積算計を搭載した1873。
1968年に開発されてから40年、今でもスピードマスタープロフェッショナルに採用されている。
【仕様】 Cal.1873/21,600振動/17石/手巻/直径27.5mm(12.0lines)/厚さ6.87mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
旧東ドイツ、グラスヒュッテのムーブメント。ドライビングホイールにブリッジがあるのが特徴。
【仕様】 Cal.64/18,000振動/17石/手巻/直径28.0mm(12.5lines)
黄:ドライビングホイール(秒針) |
クロノグラフの名門、ユニバーサル・ジュネーブ(Universal Geneve)のキャリバー283。他社製に比べ、分厚く頑丈なリセットハンマーが特徴。サイズ違いの281系(12lines)、285系(14lines)、287系(15lines)もある。
【仕様】 Cal.283/18,000振動/17石/手巻/直径29.5mm(13lines)/厚さ5.5mm
黄:ドライビングホイール(秒針) |
後にゼニスとエルプリメロを開発することになるモバード独自のクロノグラフ。モジュール化されたメカニズムが特徴。大きくブリッジが独特。プッシュボタン操作が通常と逆で、4時位置でスタート・ストップ、2時位置のボタンでリセットを行う。
レマニア27CHよりも小型。
【仕様】 Cal.95M/18,000振動/17石/手巻/直径26.6mm(11.75lines)
黄:ドライビングホイール |
セイコーが1969年に開発した自動巻きクロノグラフ。独自の垂直クラッチ(摩擦車)を採用。当時はムーブメントの小型化が難しく厚みが出てしまうデメリットがあったが、計測精度の高さから最近の新開発クロノグラフの主流の方式となっている。
【仕様】 Cal.6139B/21,600振動/17石/自動巻/直径27.4mm(12lines)/厚さ7.9mm