水運儀象台

時の科学館 儀象堂


下諏訪の儀象堂にある水力で動く非常に大きな時計です。高さは11mもあります。

博物館の2階から見た全体像

水運儀象台の建設

中国、北宋時代の1092年に建設された大型天文観測時計を設計書をもとに復元したものです。

当時は、天体運行や天文の異変を観測しながら政治を行なっていました。時間の管理と天体観測による予言「占星」を行うことがとても重要だったため、このような機械が作られたそうです。

機械の構成

動力部3ブロック、水車で動く3ブロックの計6つのブロックから構成されています。

動力部は、「汲み上げ装置」、「水時計」、「定回転水車」の3つです。

「汲み上げ装置」は、大きな水車を人力で回転させて水時計上部の水槽に水を汲み上げるための装置です。水槽をいっぱいにしても駆動時間は30分なので、当時は昼夜問わず汲み上げていたそうです。「水時計」部分は、汲み上げられた水槽から漏れ出る水を一定に保つ装置です。「定回転水車」は、1個の巨大な水車です。ししおどしのような仕組みで一定時間毎にロックを外すことで、一歯進みます。

2階立ての汲み上げ装置

非常に大きな定回転水車
儀象台の真ん中に配置

水車で動かされる部分は、「渾儀(こんぎ)」、「渾象(こんしょう)」、「時刻表示」の3つから構成されます。

「渾儀」は天体観測所の役割を担っています。屋根を外して星を覗くための細い覗き筒を使って観測したそうです。4匹の龍が支えています。 「渾象」は天球儀です。直径1.37mの球体に星座や黄道が記されています。「時刻表示」部は5層の円柱の塔で、儀象台の前面に配置されています。162体のカラクリ人形が時刻の札を表示したり、鐘や太鼓を鳴らします。

屋上の渾儀(こんぎ)

3階にある渾象(こんしょう)

時刻表示部内部


時の科学館 儀象堂

儀象堂の外観

参考までに儀象堂の案内です。時計の仕組みがわかる様々な展示物、和時計から最新の時計に至るまでたくさん展示されています。また、時計の組み立てを体験することもできます。

儀象堂のサイト:http://www.gishodo.jp/
開館時間  am9:00〜pm5:30(12月〜2月はpm5:00まで)  年中無休
入館料  大人800円、子供400円
長野県諏訪郡下諏訪町3289番地
Phone/0266-27-0001 Fax/0266-26-1177