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時計の本体ケースの素材には、高価な金無垢から、一般的なステンレスまで様々な種類があります。
< 時計ケース素材一覧 >
種類 | 略称 | 特徴 |
ステンレススチール | SS | 最も一般的な素材。鉄とクロム18%、ニッケル8%の合金。さびにくい。 |
シルバー | SV | やわらかく白の光沢。表面が曇りやすい。 |
ゴールド | YG/RG/WG | 色あせない輝きが特徴。ホワイトゴールドが人気。バリエーション豊富。 |
プラチナ | PT | 鮮やかな白の光沢。重い。表面をロジウムメッキするのが一般的。最も高価。 |
アルミニウム | AL | 軽い。ブルガリの時計が有名。 |
チタン | TI | 金属アレルギーをおこさない。さびない。ステンレスより強度が高い。 |
ブラス(真鍮) | BR | 金に似た光沢。加工しやすいが、錆びやすい。 |
金メッキ(ゴールドプレーテッド) | GP | 電気分解で金属表面に金膜のコーティングをしたもの。層の厚さは1〜29ミクロン。 |
金張り(ゴールドフィールド) | GF | 金属面に熱で金を貼り付けたもの。金の層が厚く金無垢同様色あせない。 |
ジュエリーだけでなく時計のケースの材料としておなじみの金。古くからその輝きは富の象徴として重宝されていますが、腐食しにくく、色あせないという特徴があります。
純金のままでは柔らく変形しやすいため、他の金属と混ぜて硬くするのが一般的です。純度はカラット(K)で表し、K24を100%とし、K18が75%、K14が58.5%の含有率となります。
他の金属の混ぜ方でイエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドといった様々な色合いを出すことができます。そこで、代表的なK18(金:750/他:250)を例に、そのバリエーションと金属の含有率を一覧にしてみました。
< 18Kのバリエーション >
合金名 | 金 | 銀 | 銅 | パラジ ウム |
プラチナ | 亜鉛 | 特徴 |
イエローゴールド (YG) |
750 | 200 | 50 | 淡いイエロー やわらかい |
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750 | 150 | 100 | 薄いイエロー ヨーロッパに多い |
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750 | 125 | 125 | 一般的なイエローゴールド | ||||
750 | 100 | 150 | やや赤味のあるイエロー やや硬い |
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750 | 50 | 200 | 赤味のあるイエロー 硬い |
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レッドゴールド (RG) |
750 | 250 | 赤味のある銅色 割れやすい |
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ピンクゴールド (PG) |
750 | 20 | 200 | 30 | 淡いピンク | ||
750 | 240 | 10 | ピンク | ||||
ホワイトゴールド (WG) |
750 | 250 | 一般的なホワイトゴールド プラチナに似た色合いと硬さ |
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750 | 100 | 150 | 地金加工、鋳造用 | ||||
750 | 30 | 100 | 100 | 20 | 地金加工 | ||
750 | 20 | 100 | 100 | 30 | 鋳造用 |
最も一般的な時計ケースの素材。鉄がベースで、クロム18%、ニッケル8%の合金です。
硬い、さびにくい、変色しないといった優れた特徴を持ちます。と、シルバーに劣らない輝きを持つ優れた素材。
金属の中では一番白く、やわらかい(にぶい?)光沢があります。
材質はとてもやわらかく加工しやすく、懐中時計にも多く使われてきました。
空気中の僅かな硫黄物質と結びついて茶色くくすんでしまう欠点がありますが、逆にこの性質を利用した「いぶし処理」で陰影を強調したデザインもあります。
< 銀の種類 >
種類 | 純度 | 特徴 |
純銀 | 1000 | 非常にやわらかい。 |
五分落ち | 950 | 手作り素材に便利。銅との合金。 |
スターリングシルバー | 925 | 時計のケース含め、シルバーアクセサリーの大半を占めます。 |
ちなみに、ジャーマンシルバー、ニッケルシルバー、洋銀といった金属は銀は一切含んでおらず、銅とニッケルと亜鉛の合金です。一般的に「洋白」といいます。
日本では「白金(はっきん)」と呼ばれるプラチナ。色合いは、シルバーより黒く鮮やかな光沢を持ちます。
温度や熱に強く、金と同じく腐食せず色あせないという特徴があります。比重は貴金属で一番重く、銀の約2倍もあり重量感があります。産出量が少なくためとても高価です。
時計ケースの加工も難しく、プラチナケースの時計は高級ブランドの目玉となります。
一般的に、90%純度(Pt900)の合金として使い、同じ色合いのロジウムメッキを施して、表面を保護します。
ちなみに、ホワイトゴールドとは別物です。
銅をベースにした合金です。黄銅ともいいます。
金に似た色合いを持ちます。渋い色合いで美術工芸品の素材として長い歴史があります。使い込んでいくうちに表面が酸化して、色合いが濃くなり、独特の味わいが出ます。加工しやすい反面、錆びやすい一面があります。