その起源は、1942年にブライトリングのクロノグラフ「クロノマット」に初めて搭載された回転計算尺「TYPE 42」にさかのぼります。かけ算、割算を計算できるエンジニア向けの特殊時計でした。1952年に登場したナビタイマーに搭載された回転計算尺「TYPE 52」は、アメリカ海軍のウィームス大佐が考案したパイロット用の航空用計算尺「E-6B」を応用したもので、速度や燃費、上昇・下降距離などの航空計算が即座にでき、キロ(Km)、海里(NAUT)、法定マイル(STAT)の単位換算機能も備える多機能ぶりです。
ここでは、この回転計算尺の使い方を紹介します。
ブライトリングのナビタイマーに代表されるパイロットウォッチに搭載されている回転計算尺。一見、複雑に見えるこの計算尺ですが、ポイントとなるマーキングさえ覚えれば自在に使いこなすことができます。
(1)MPHポイント 速度計測や所要時間、燃費の算出に使う。 (2)Kmポイント 換算したいキロ数をこのKMポイントに合わせると、STATポイントでマイル、NAUTポイントで海里に換算された数値を知ることができる。 |
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(3)10ポイント 内側の10はかけ算や割算に使う、 |
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(4)STATポイント 換算したマイルをこのSTATポイントに合わせると、KMポイントでキロメートル、NAUTポイントで海里に換算された数値を知ることができる。 |
(5)36ポイント 1時間=3600秒から、MPHでポイントした速度マイル/時を、このポイントで秒速を知ることができる。 |
(6)NAUTポイント 換算した海里(ノット)をこのNAUTポイントに合わせると、KMポイントでキロメートル、STATポイントでマイルに換算された数値を知ることができる。 |
12 × 7 = ?
ベゼルを回転させて、外側スケールの数「12」を内側スケールの10ポイントに合わせる。
内側スケールの「7」と向き合う外側スケールの値を見る。
回答:84
120 ÷ 16 = ?
ベゼルを回転させて、外側スケールの数「12(=120)」を内側スケールの「16」に合わせる。
内側スケールの10ポイントと向き合う外側スケールの値を見る。
回答:7.5
1.2時間は、何分?何秒?
ベゼルを回転させて、外側スケールの数「12(=1,2時間)」を内側スケールの10ポイントに合わせる。
内側スケールの「MPHポイント」と向き合う外側スケールの値が「72」。
内側スケールの「36ポイント」と向き合う外側スケールの値が「43」。
回答:72分、4300秒
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