60年代オメガ・コンステレーションの復刻

Reproduction of 60's OMEGA CONSTELLATION

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オメガ コンステレーション

オメガ コンステレーション

完成されたデザイン、高精度、高信頼性からアンティーク市場でも人気があるオメガのコンステレーション。
天文台クロノメーターコンクールで何度も優秀な成績を収めた傑作腕時計を自作復元。

パーツの収集

文字盤、針

純正文字盤(ダイヤル)
12角形のいわゆるパイパンダイアルと呼ばれるもの。NOS品。
純正の針
コンステレーション用の針。

ケース

ケース
角ばったラグのコンステレーション用。
裏蓋
天文台のメダルが特徴。

ベルト、尾錠

尾錠
アンティークの尾錠。

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ムーブメント

1959年からリリースされた550から始まるこのシリーズはオメガの完成形といえます。スワンネック緩急針、チラネジ無しの平テンプ、両方向自動巻き機能など。

オメガ キャリバー751
直径27.9mm、25石、19,800bph(5.5振動/秒)、50時間駆動。
550シリーズ仕様一覧
キャリバー 石数 日付 日付
送り
曜日 その他
550 17石
551/552 24石 クロノメーター規格は551
560 17石
561/562 24石 クロノメーター規格は561
563 17石
564/565 24石 クロノメーター規格は564
750 17石
751/752 24石 クロノメーター規格は751

※563以降は、リューズを引いて日付を早送りすることができる

「AS IS」品をE-Bayで入手。

分解

ゼンマイを完全に解放してから作業を始めます。ローターと自動巻き輪列のすべてを外さないと、コハゼをリリースしてもゼンマイは解放されません。文字盤側(裏輪列といいます)を上にして機械台にセットします。

曜日と日付のディスクがあるキャリバー751 曜日のディスク 日付のディスクと押さえ

曜日と日付のディスクを外しますが、プリントされた部分は時計の顔ですので、ピンセットで触らないよう注意します。

リューズや巻上げ機構の周辺を分解しますが、バネやネジは飛ばさないように注意します。

巻き上げ機構のアップ オシドリやカンヌキ、ツヅミ、裏押さえ等 文字板側の分解終了

続いて、輪列側を上にして機械台にセットします。

自動巻き機構が外されたムーブメント 丸穴車、角穴車、コハゼ 分解された歯車やブリッジ

ゼンマイや輪列の歯車、調速機、脱進機を分解していきます。

ブリッジを外した輪列 スワンネック緩急針のあるテンプ アンクル

分解完了です。パーツはトレーに整理しておきます。

分解されたすべてのパーツ

組み立て、注油

パーツをベンジンで丁寧に洗浄した後、組み立てていきます。

テンプの耐震装置 穴石と受石
ゼンマイ 香箱に巻き入れる 香箱(一番車)と二番車

収めたゼンマイにはメービスの8200を適当につけて、フタをして香箱の真にグリスを注します。

丸穴車と角穴車 テンプ 秒針用のカナ
表輪列

ここで、問題は、750系は曜日ディスクがあるのでムーブメントに厚みがあり、カレンダーディスクやツツカナが高い位置にきます。ジャンク品から560系パーツを流用します。

750系と560系のツツカナとツツ車 750系と560系のカレンダーディスク

巻き上げ機構には負荷がかかり破損しやすいので、グリスをしっかり塗布します。

組みあがったら、1段ひいて時刻調整ができること、2段ひいて日付けが切り替わることを確認します。

文字盤側 カレンダー切替テスト

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文字盤、針の取り付け

文字盤(ダイヤル)を取り付けます。2本の足をムーブメントの穴に挿し、サイドのネジで固定します。

文字板 固定ネジ

リューズを1段引いて、カレンダーの日付けが変わるところまで、回します。その位置が12時なので、針を正確に重なるように取り付けるのです。

針は汚れをおとし、素手やピンセットで傷つけないように慎重に。互いに接触しないように慎重に圧入します。

文字板 ハンドプレス

秒針の軸には受けがないので、裏側から押さえながら、取り付けます。

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外装、ケーシング

ケース、リューズ、尾錠を金メッキしました。

文字盤の上からケースをかぶせ、裏側からネジで固定します。

固定ネジ

続いて、リューズの長さを調節します。

余分な長さの把握 新しい巻き芯と金メッキしたリューズ

このムーブメントのローター(自動巻きの重り)のデザインは美しい。巻き上げ機構が内蔵されたブリッジを取り付け、ローターを回転軸に固定します。

自動巻きのローター 巻き上げ機構

裏蓋はスクリューバック式(ねじ込み式)なので、ケースオープナーでしっかりとねじ込みます。ケースオープナーのツメはエッジが鋭いので、ケースを傷つけないようにビニールの上から挟み込みます。

明工舎(MKS)のケースオープナー

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完成

50年代のオメガの名機、コンステレーションがよみがえりました。

プラ風貌の中心には純正オメガの透かしマーク、カレンダー表示には拡大レンズ

ストラップは、アンティークウォッチ専門店ルーツにオーダーした竹符(たけふ)のクロコダイルベルトです。

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