たて横58mm。頑丈そうなベゼル |
シンプルな目覚しクロック |
Cal.190/直径49mm/手巻き/15石/毎時18,000振動 |
一見、普通の目覚し時計ですが、懐中時計のようにリューズあります。
1950年代にアンジェラス社によって製造されたものです。あまり知られていないませんが、自社製クロノグラフや8日巻き腕時計の開発など、非常に高い技術を持った老舗ブランドでした。
時計のバリエーションが豊富で、この目覚し時計もその1つです。
中をあけると、外見に似合わず、重厚でメカニカルなムーブメントが現れます。
目を引くのは、1つのリューズ操作で、時計用とアラーム用の2個のゼンマイを巻き上げることができる切り替えシステムです。有名なアラーム腕時計、バルカンのクリケットのみが持つ独特なメカニズムです。
ウォッチ用のチラネジ付きテンプや穴石を保持するゴールドシャトンは、高級腕時計を思わせます。
右に巻くと右のアラーム用ゼンマイ、左に巻くと左の大きな時計用のゼンマイを巻き上げることができる |
テンプ周辺の分厚いブリッジ |
裏側のカバーには開閉式の窓があります。これは緩急針を調節するためのすきまです。もうひとつの小さい窓はアラームを停止するためのレバーのためのもので、ここも頑丈な作りとなっています。
開閉式の窓 |
アラームのハンマー |
一般向けの目覚し時計であろうと、クロノグラフ同様、高品質な時計作りにこだわり続けたアンジェラス。1969年からのクオーツショックの影響で、製造を停止してから30年以上たった今でも、当時のアンジェラスのムーブメントは高い評価を得ています。最近、パネライがアンジェラス(アンジェリュス)製の8日巻きムーブメントを復刻したことでも注目されています。