2013年にETAの共同開発で発表されたティソのパワーマチック80(Powermatic 80)。
ETA2824-2をベースに従来の38時間のパワーリザーブを80時間に伸ばすという画期的なムーブメントです。正式名称はETA C07.111。
中3針/自動巻き/21,600振動/23石/パワーリザーブ80時間/直径25.60mm/厚4.60mm |
延長したゼンマイは同じサイズの香箱に収納するためには薄くせざるをえないので、トルクは小さくなっているはずです。これを従来の8振動から6振動に落とすことで、低トルクで駆動するようにしたのだ想像します。
低振動ですが現在のETA社の部品の製造精度からすれば、時計の精度が悪化することはなく、更にフリースプラングで安定性も高めているのでしょう。
23石と石数は2個減っています。おそらくシリコン合成素材のアンクルに爪石が不要となったのでは考えます。
パワーマチック80はサイズがETA2824と同じだと想定していたので、手持ちのパーツで腕時計を組み立てることにしました。
「自作の基礎:パーツの収集〜組み立て」とほぼ同じ。文字盤からケースまでスイス製。
話題となったムーブメントですが、コストを抑えているので仕上げは標準よりも低いレベル。
コインエッジが施されたベゼル、オニオン型リューズ、スクエアなラグは、とても古臭くて良いです。サイズは38mm。