ピンの挿入口 |
皮ベルトを外したところ |
通常、皮ベルトはバネ棒で装着されていますが、この時計はピンで固定されているだけです。ラグの外側の穴から細い棒を押し込んでピンを抜きます。
こじ開けを差し込んだところ |
外した裏蓋と時計本体とこじあけ |
はめ込み式の裏蓋を外します。写真のような「こじあけ」という道具を使います。ケース本体と裏蓋のすきまにグッと押し込んで、すきまを広げて開けます。プラスチックなので割れないように慎重に行います。
裏蓋には他にもネジ止め式やねじ込み式があります。
自動巻きのローターが付いたままだと、作業中に勝手にゼンマイが巻き上げられてしまうので、この段階で外してしまいましょう。ブリッジを外すときは、別のネジを緩めてしまうと予期せぬことになるので要注意。
ローターは真ん中のネジ |
ローターを取り外したところ |
ブリッジを取り外したところ |
ゼンマイの逆回転を防止するコハゼ |
コハゼのロックをはずした状態でゼンマイをゆっくりゆるめていく |
作業中に針が動いているとやっかいなので、今のうちにゼンマイを緩めておきます。
リューズを指で押さえながら、「コハゼ」をピンセットでスライドさせてロックを外し、ゆっくりとリューズを逆回転に戻していきます。慎重にやらないと、一気にゼンマイが弾けてしまい、歯車やテンプを傷めてしまいます。
コハゼが、ゼンマイと同軸の角穴車ではなく、丸穴車を止めているのがこのムーブメントの特徴です。
後で針を抜くときのために |
後で針を取り外す時のために、事前に針を12時の位置に揃えておきます。
やわらかい楊枝を使いました |
抜いたリューズと巻き芯 |
抜く前にリューズを奥まで差し込んだ状態にします。こうしないと後でリューズを元に差し込んだ時にかんぬき等の裏側のパーツがうまく噛み合いません。
リューズの根元の小さい穴のポッチを細い棒で軽く押すと、リューズを巻き芯ごと抜くことができます。あまり強い力で押すと裏側のパーツが外れてしまうので注意。
通常、ムーブメントはケースにネジ止めされていますが、この時計はプラスティックのリングで固定されているだけです。時計と逆回りにピンセットで軽くずらすと簡単に取り出すことができます。
プラスティックのリングをはずして、文字盤を上にして機械台に固定します。
取り外す方向 |
ケースから取り外したところ |
機械台の取り付け |